中国語の基本的な量詞一覧|日常会話はこれを押さえればOK!
2021-02-01 中国語文法

中国語学習コーチ
前川 友太
皆さん、こんにちは。いかがお過ごしでしょうか。中国語の勉強ははかどっていますでしょうか。
今回は迷いやすい「量詞」について少しお伝えできればと思います。
日本語でも「1つ」「2本」「3足」といったように、何を指す言葉かによって、その数字の後ろに付け加える単位は異なりますよね!?
これは外国人が日本語を勉強する際に非常に困っている問題でもあります。
例えば、魚については「匹」「切れ」など更に【形】によって呼び名が変わりますからね。
中国語についても言えるのは、基本的に【形】によって量詞が変わります。
ここでは、中国語の基本的な15個の量詞をお伝えするとともに、覚え方も一緒に学んでいきたいと思います。
目次
- 1 迷ったらコレ!かなり万能な量詞。「个」は「個」。
- 2 紙やチケットを数える量詞「张」
- 3 そのまま本を数えるときに使う「本」
- 4 「包丁」や「椅子」につかう「把」
- 5 一条二条のような道、長い河を数えるときに使う「条」
- 6 鉛筆、ペン、万年筆を数える際に使う「支」
- 7 石けんや豆腐に使う「块」
- 8 自転車や自動車など「車」がつくものに使う「辆」
- 9 2つで1つのものに使う「双」
- 10 手、羊、ボートなどを数えるときに使う「只」
- 11 日本語とニュアンスが近い「件」
- 12 手紙を数える「封」
- 13 飛行機やカメラに使う「架」
- 14 お椀に盛ったものを数えるときに使う「碗」
- 15 カップやコップに入ったものを数える「杯」
- 16 最後に
迷ったらコレ!かなり万能な量詞。「个」は「個」。
まず「个」の意味についてです。これは日本語の「個」の簡体字になります。
初級者であれば、まずは「数字+个」を覚えることからスタートです。
「1個」「2個」といった形ですね。ここで注意することは「2」の読み方は「两liǎng」です。間違えないようにしましょう。人、フルーツ、お菓子など様々なところで使えます。
会話の中で「あれ?」と迷ったときは、とりあえず「个」を使って表現しましょう。もちろん、初級から中級にステップアップする際に、一つずつ他の量詞を覚えていきましょう。
Qǐng gěi wǒ yī gè píng guǒ
请给我一个苹果。
チンゲイウォーイーガピングゥオ
「个」は「個」。かなり万能な量詞。迷ったらコレ!
紙やチケットを数える量詞「张」
次は、「张」についてです。これは日本語の漢字で言うと「張」になります。
例えば「氷が張る」といったように、薄いものが広がる。このイメージが非常に大事です。
中国語では紙やチケットなどを数える際に使います。
どちらも「薄い」「ペラペラ」なものだと分かります。
Qǐng gěi wǒ liǎng zhāng piào
请给我两张票。
チンゲイウォーリャンジャンピャオ
「张」は「張」。氷が張るなど「薄い」からイメージ。紙やチケットを数える量詞
そのまま本を数えるときに使う「本」
日本語でも「本」ですね。日本語で考えてしまうと、細長いものを数える際に「1本」「2本」と思ってしまうのですが、中国語だと漢字をそのまま見てください。
ズバリ「本」を数える際に使います。
そのままですね。それ以外だと雑誌を数える際にも使います。
Zhè lǐ yǒu sān běn shū
这里有三本书。
ジェーリーヨウサンベンシュー
「本」は深く考えない。そのまま本を数えるときに使う。他には雑誌など。
「包丁」や「椅子」につかう「把」
これはあまりなじみがないかもしれません。「把手」(中国語)も一緒に覚えておきましょう。これは「取っ手」という意味です。日本語でも実は「把手」を「とって」と読むこともできます。
こうした同じ漢字を使うのは野菜などで顕著に見られます。例えば「ニンニク」や「きゅうり」を漢字で書くと何でしょうか。ぜひ調べてみてください。中国語を学ぶと、日本語の復習にも役立つというお話でした。
話は戻りますが「把」は取っ手から連想し、「つかむもの」を意識すると良いと思います。といっても、使用範囲はそこまで広くありません。具体的には、「包丁」(中国語で「刀」)「椅子」(中国語で「椅子」)などに使います。
Nà lǐ yǒu sì bǎ dāo
那里有四把刀。
ナーリーヨウスーバダオ
「把」は「取っ手」から連想し、「つかむもの」へ。「包丁」や「椅子」につかう。
一条二条のような道、長い河を数えるときに使う「条」
次に「条」についてです。これは京都の一条通、二条通、三条通を想像してください。
長い道が伸びているイメージです。
ここから、「道」(中国語で「路」)、「川」(中国語で「河」)などを数える際に使います。
変わったところでは、「犬」を数えるときにも「条」を用います。犬といえば、ダックスフンドだったからなのでしょうか!?
ただし野良犬(「条」)と飼っている犬(「只」)などで区別されますので気をつけてください。
Nà tiáo lù jiào Běi jīng lù
那条路叫“北京路”。
ナーティアオルジャオベイジンルー
「条」は一条二条のような道、長い河を数えるときに使う。犬は野良犬を数えるときなどに使う。
鉛筆、ペン、万年筆を数える際に使う「支」
「支」は日本語から考えると何に使うかよく分かりませんよね。
まず「支点」を想像してみてください。「支えている」ところから「枝」などにもつながります。
まっすぐで短い「鉛筆」や「万年筆」などに使います。連想ゲームのような形で覚えていきましょう。
Liù zhī qiān bǐ yī gòng sì shí yuán
六支铅笔,一共四十元。
リュウジーチェンビ、イーゴンスーシィユエン
「支」はまっすぐで短い。だから、鉛筆、ペン、万年筆を数える際に使う。
石けんや豆腐に使う「块」
次に「块」についてです。これは「かたまり」と覚えておきましょう。
石けんや豆腐などを数える際に使います。たしかに、
両方とも「かたまり」であることを理解していただけるかと思います。
Zhè lǐ zhǐ yǒu qī kuài dòu fǔ
这里只有七块豆腐。
ジェーリージーヨウチークァイドウフ。
「块」はかたまり。石けんや豆腐など。
自転車や自動車など「車」がつくものに使う「辆」
簡体字ではありますが、部首が「車」ですね。ですから、自転車や自動車などを数える際に用います。
Yī gòng bā liàng bēn chí tíng zài zhè lǐ
一共八辆奔驰停在这里。
イーゴンバーリャンベンチィーティンザイジェーリ
「辆」は車偏だから自転車や自動車など「車」がつくものに使う。
2つで1つのものに使う「双」
まず「双」の意味についてです。これは日本語で考えると「2つ」という意味になりますね。そこから少し考えて「対」「そろい」と覚えてください。
そのため、「対」が標準になっている名詞はこの量詞で表します。例えば「お箸」「靴下」「靴」などです。
Qǐng gěi wǒ liù shuāng kuài zǐ
请给我六双筷子。
チンゲイウォーリュウシュワンクワァイズ
「双」は「対」。2つで1つのものはこの量詞!
手、羊、ボートなどを数えるときに使う「只」
これは残念ながら覚え方はありません。手、羊、ボートなどを数えるときに使います。飼っている犬や猫などにも使います。
ちなみに両手は「双手」といって量詞は使いませんので気をつけてください。
(大きい船やフェリーなどは「艘」の量詞を使います。)
Qī zhǐ xiǎo chuán tíng zài zhè lǐ
七只小船停在这里。
チージーシャオチュアンティンザイジェーリ―
「只」は手、羊、ボートなどを数えるときに使う。イメージして覚えることができないので、単語とペアで覚える。
日本語とニュアンスが近い「件」
日本語でも「件」ですね。「伝えたいことがあります」などで使うのが、この「件」。他には衣服を数える際にも使います。
Wǒ yǒu yī jiàn shì qíng xiǎng gào sù nín
我有一件事情想告诉您。
ウォヨウイージェンシーチンシャンガオスニン
「件」は伝えたい「こと」などの「こと」。そのほか、衣服の品数を数える際に使う。
手紙を数える「封」
封筒などに使う「封」。そこから考えてOKです。手紙を数える際に、この量詞を使います。そのままですね。
wǒ shōu dào le bā fēng xìn
我收到了八封信。
ウォショウダオラバーフォンシン
「封」は「封筒」から連想し、「手紙」。
飛行機やカメラに使う「架」
次に「架」についてです。これは使うものが限られているのですが、飛行機やカメラなどです。
Yī jià fēi jī gāng fēi zǒu le。
一架飞机刚飞走了。
イジャフェイジーガンフェイチライラ
「架」は飛行機やカメラなどに使う。
お椀に盛ったものを数えるときに使う「碗」
「碗」は日本語から考えてください。お椀にもったものを数える際に使います。例えば、ご飯やラーメンなどに使います。レストランではよく使いますので覚えておきましょう。
Mǐ fàn yǒu dà wǎn hé xiǎo wǎn
米饭有大碗和小碗。
ミーファンヨウダーワンハーシャオワン
「碗」はお椀にもったものを数える。ご飯やラーメンなど。
カップやコップに入ったものを数える「杯」
次に「杯」についてです。1杯2杯などで分かる通り、カップやコップに入ったものを数えるときに使います。1杯のコーヒーやお酒など活用は様々です。
Qǐng gěi wǒ yī bēi shuǐ
请给我一杯水。
チンゲイウォーイーベイシュイ
「杯」は飲み物。お茶、お酒など幅広く使える。
最後に
今回は15個の量詞を取りあげてみました。
もちろん、これですべてのことを表せるわけではありません。
しかし、この15個を上手く使いこなすことが出来れば、日常会話のレベルが格段に上がることは間違いありません。
細かい量詞などをすべて覚えるよりも先に、15個を自由に使えるように練習してみてください。
それから一つずつ覚えていけば活用の幅も広がっていきます(例「一桶饭」など)。
漢字で推測してイメージを広げてみるのも良いですね。
とにかく失敗を恐れず繰り返しトライ&エラーをしていきましょう。
最後に「靴下2足、衣服3着、お酒コップ4杯、羊5匹、カメラ6台、ラーメン7杯、手紙8通」を中国語で言えますでしょうか?
今回もありがとうございました。

前川 友太(中国語学習コーチ)

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