中国語を活かせる仕事の見つけ方|仕事がすぐに見つかる求人サイトもご紹介
2021-05-06 中国のビジネスや文化・マナー

中国語学習コーチ
深谷 百合子
せっかく学んだ中国語。もっと活かして、仕事の幅を広げたり、ステップアップに繋げることができたり、中華圏の人達と交流できたりしたらいいですよね。
でも、「中国語を活かす仕事」と聞くと、ぱっと思い浮かぶのは、通訳、翻訳、中国語講師などの仕事です。
「やっぱり専門的に学ばなければ無理なんだろうなぁ」
とか、
「ネイティブや帰国子女じゃないと、できなさそう……」と思ってしまいますよね。
中国語を活かす仕事って、具体的にどんな仕事があるのだろう?
どうすれば中国語を活かせる仕事を見つけられるのだろう?
どんな働き方があるのだろう?
そんな疑問をお持ちの方へ、自分の「好き」と「能力」を活かして、充実した毎日を過ごすためのコツについてお伝えします。
目次
仕事をする目的をはっきりさせる
あなたが「中国語を活かして仕事をしたい」と思う目的は何でしょうか?
仕事の幅を広げたい、売上を伸ばしたい、新しいチャンスを手に入れたい、困っている人を助けたい、もっと中国語の学びを深めたい……。色々な目的があると思います。
まずは、
中国語を活かす仕事をすることで自分はどうなりたいのか?
をよく考えてみるといいと思います。
「中国語は活かせているけれど、仕事は面白くない」なんていうことになったら、本末転倒というか、やりがいを感じられないですよね。
そして、中国語を活かして仕事をするという時、大切なことがあります。
それは、中国語そのもののスキルだけではなく、本来の業務を遂行する能力です。
例えば、現地に赴任した時や商談で訪れた時、中国人はその人の中国語のレベルではなく、「使える人かどうか」を見ています。
それも、自分が思う以上にシビアに見られています。
後ほどご紹介する求人サイト等を見ても、「中国語ができる」だけでは、なかなか仕事は見つかりません。
語学はツールですから、それを使う自分にどんな強みがあるのか、自分の持つスキルや経験によって、誰のどんなお困り事に役立つことができるのかを、しっかりと棚卸しすることが大切だと思います。
そのうえで、どのように働きたいのかを決めていきましょう。
どこでどうやって働くのかを決める
働き方も色々な選択肢があります。
日本に居ても中国語を活かせる場は沢山ありますし、海外の中華圏に出れば、中国語のシャワーを浴びながら、未体験ゾーンに挑んでいく楽しみがあります。
また、雇われて働くのか自分の裁量で働くのかといった選択も必要ですね。
どんな働き方なら自分らしく、楽しく働けるのかを考えてみましょう。
日本で働きたい
現地の生産拠点や営業所等と日常的にやりとりがある仕事、中華圏からの観光客を接客する仕事等の他、日本に進出している中国資本の企業に就職・転職する選択肢もあります。
また、フリーランスで通訳や翻訳、ガイド等の仕事をするという選択肢もありますね。
海外で生活するのは刺激的でもありますが、考え方の違いや人によっては食事が口に合わない等、ストレスが大きいのも事実です。
日本に住んだまま、自分の生活環境を変えることなく中国語を活かした仕事をすることができるという点がメリットといえます。
中国本土や中華圏で働きたい
地に駐在、または現地企業に就職・転職したり、現地で日本語教師として働く、現地に進出した日本企業のサポートやコンサルを行うなど、様々な選択肢があります。
現地で働くことの醍醐味は、何と言っても日本に居ては味わえない体験ができることです。
戸惑うことも沢山ありますが、お互いの違いを認め合い、多面的なものの見方ができるようになれば、自分の成長を感じることができます。
一方、現地で働くとなると、家族のことや帰国した後の仕事のこと等をどうするのか?
といった問題があります。
特に今のようなコロナ禍だと、自分の思う通りには帰国できません。
そうしたリスクも考えておく必要があります。
働き方の形態
正社員として会社等の組織で仕事をするのか、副業やアルバイトで仕事をするのか、個人で仕事をするのか、働き方にも色々な形態があります。
ボランティアという選択肢もありますね。
せっかく中国語を活かせる仕事をしていても、働き方や条件に不満が募れば、楽しくなくなってしまいます。
どのように働くのかも、しっかり考えておきましょう。
チャンスの見つけ方
どこでどのように働きたいのか、自分の方針が決まったら、いよいよ仕事探しです。
ここでは具体的なサイトを紹介しながら、中国語を活かす仕事の見つけ方を紹介します。
現在の勤務先で、出張や駐在を目指すなら
今や程度の差こそあれ、ビジネスにおいて中国と全く無関係ということはあまりないのではないでしょうか?
製造業であれば、現地に製造拠点を持っていたり、部材の調達先や顧客が中国企業という場合も多いですよね。
ですから、今勤めている会社で、中国出張や現地駐在の可能性があれば、そこにチャレンジしてみるといいでしょう。
会社に対してアピールするのに有効なのは、「資格」です。
HSK4級以上あるいは中検3級以上を持っていると、持っていない人と比べて可能性は広がると思います。
会社によっては、HSKK(口語試験)を推奨しているところもあるようです。
もちろん、会社は組織なので自分の思う通りにはならないでしょうし、現地駐在となった場合には、組織をまとめる力、現地と日本国内とのパイプ役としての力等が必要となります。
そうした総合力を身につけていくのがチャンスに繋がっていくと思います。
日本国内の企業に就職・転職するなら
これから就職先を考える方、あるいは転職をお考えの方は、求人・転職サイトを利用して、中国語を使える仕事を探すのが一般的かと思います。
国内で求人を探す場合は、大手の求人サイトの他、下記のサイトが参考になります。
・求人ボックス:https://xn--pckua2a7gp15o89zb.com/
・indeed:https://jp.indeed.com/
どちらも「中国語」とキーワードを入れると、中国語を活かせる仕事の求人情報が出てきます。
中国語講師の募集や中国語を話せる薬剤師募集等、色々な仕事で中国語が必要とされていることが分かります。
ただし、国内企業の求人の場合には、中国語のレベルは中上級以上を求められるものや、募集されている業務に関するスキルや経験が求められているものが多いです。
海外の企業に就職・転職するなら
海外への就職・転職をお考えの方は、こちらのサイトが参考になります。
・カモメ中国転職+アジア:https://kamome.cn/
・RGF HR Agent:https://www.rgf-hragent.asia/china
どちらもリクルートグループが運営しているサイトで、情報が豊富で充実しています。
特に実際にアジア圏に就職・転職した方の体験談は、現地での仕事の雰囲気が伝わってきて、参考になります。
現地の会社に就職、転職する場合、ビザの手続きや現地の会社とのやりとりなど、自分一人で進めるのはなかなか難しいと思いますので、こうしたエージェントの力を借りた方が安心だと思います。
フリーランスで働くなら
フリーランスで仕事をしたい方や副業、アルバイトで中国語を活かしたい方は、マッチングサイトを利用する方法もあります。オススメのサイトはこちらです。
・CrowdWorks:https://crowdworks.jp/
中国語を日本語に、あるいは日本語を中国語にといった翻訳業務が多く、バナーの翻訳や動画の字幕翻訳、企業のwebページ翻訳等、様々な内容があります。
専門性が高くなるほど、またプラスアルファのスキルがあるほど、報酬は高くなりますが、単価が安い代わりに経験や語学力を問わない仕事の紹介もありますので、中国語を学びながら仕事に活かしていきたい方には、始めやすいのではないでしょうか。
募集されている仕事に応募するのではなく、「自分のスキルや経験を売る」という方法もありますね。
起業もその内のひとつですが、起業はちょっとハードルが高いなという方には、こちらのサイトがオススメです。
・ココナラ:https://coconala.com/
ココナラもCrowdWorksと同様に、募集された仕事に応募することもできますが、自分のスキルや経験を売ることもできます。
翻訳系の仕事が多い印象ですが、自分の「得意なこと」を組み合わせて、他とは違うサービスを提供できると、差別化もできて報酬も高く設定できますよね。
例えば、「バナーを翻訳するだけではなく、バナーそのものも製作する」とか、「動画の字幕翻訳だけでなく、編集作業もできます!」と、自分の得意を掛け合わせれば、可能性も広がるし、自分自身のやりがいもアップしそうです。
ボランティアで活かすなら
市民レベルの国際交流の場、市民の国際感覚を培う場として、国際交流センターが各地にあります。
地域に住む外国人と交流を深めるホームステイやホームビジット、通訳・翻訳、日本語学習支援など様々なボランティア活動があります。ご参考までに、下記は大阪国際交流センターのサイトです。
大阪国際交流センター:https://www.ih-osaka.or.jp/
その他、観光地ではボランティアのガイドが活躍されていることも多いです。
福岡の太宰府天満宮では、地元の中国語教室に通われている生徒の皆さんが、毎週日曜日に中華圏からの旅行客に中国語でガイドをしている様子をテレビで見たことがあります。
発音や語順が多少違っていても、写真や文字情報も使えば十分に伝えられますし、何よりも生き生きと楽しそうに中国語を使って案内されている姿が印象的でした。
最後に
皆さんはどんな形で中国語を活かしていきたいですか?
チャンスは意外と人からもたらされるものです。
中国語を身につけようと努力している姿、中国語を楽しんで使っている姿が誰かの目にとまり、そこからチャンスが広がることもあるのです。
まずは難しく構えずに、今自分にできることから始めてみてはいかがでしょうか。

深谷 百合子(中国語学習コーチ)

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