【プロが伝授】中国語初心者はここでつまずく!挫折せず効率的な勉強法
2022-01-19 中国語学習法

中国語学習コーチ
笠島 稚子

こんにちは。
笠島式ビジネス中国語コーチング代表の笠島です。
今回は中国語初心者の方がどうやったら挫折せずに中国語を習得できるようになるか、中国語学習コーチとして、また一人の学習者として、一から中国語を学んだ経験を踏まえた上でお伝えしたいと思います。
中国語を学び始めたけど伸び悩みを感じている方、中国語に興味はあるものの挫折せずに勉強を続けられるか不安な方に、ぜひお読みいただけると嬉しいです。
それでは、早速スタートしていきましょう♫
目次
中国語初心者がよくつまずくポイント
ゼロから学習を始めるにあたって、まずは多くの方が悩んでらっしゃることは、どんなテキストを使ってどう取り組めば良いのか?ということです。
また、学習を進めていくにつれ、中国語初心者がよくつまずくポイントというのもあります。では具体的にどんなところでつまずくのでしょうか。
初心者の方にとっては、「発音」・「単語」・「文法」という3つの側面から中国語学習をスタートして頂きたいというのがありますが、それぞれにつまずくポイントがありますので、以下項目別にお伝えしていきます。
また初心者の方にオススメのテキストというのも、後ほどお伝え出来たらと思っています。
発音
では、まず【発音】についてですが、ゼロの方は、まず最初に発音から学び始めると良いでしょう。
漢字が分かるということは、同じ漢字圏にいる日本人として中国語を学ぶ大きなメリットではありますが、発音の習得なしには中国語を話せるようにはなりません。
初心者のうちに発音に変な癖がついてしまわないように、正しい中国語をインプットし、そしてしっかりと声に出して発音練習をしていきましょう。
発音に関してつまずきやすいポイントですが、多くの学習者の方が良く混乱しがちなのが「声調」で、特に「第2声」と「第3声」の区別です。
その中でも日本人学習者にとっては、「第3声」が発音しにくいというイメージを持つ方も多いのですが、実際のところは「第2声」でアドバイスを受ける学習者の方が多いです。
なぜなら、日本語と関係してきますが、一音(単音)の中で後半を強く、そして発声しながら音程を上げていく言葉というのは日本語にはないからです。
第3声は、低く押さえる。これだけ覚えておいたら良いと思います。なので、もともと第2声と第3声は混乱するポイントはありません。
ですので、声調をマスターする上で、日本人学習者にとっては「第2声」を練習する上でも意識していくと良いでしょう^^
単語
次に単語ですが、単語におけるつまずきやすいポイントは、代表的なところで以下この2点が挙げられると思います。
1点目は、まずはそもそも単語がなかなか覚えられずつまずいているということ、
そして2点目は、ピンインが覚えられないで悩んでいるということ、この2点が壁になっているケースが多く見受けられます。
単語は結局‘単語量’がものを言うところがありますね。なので、記憶力も大事なのですが、やはり一番は積極的にアウトプットをすることを通して、「なかなか覚えられない・・・」という悩みを解消していくしか方法はないように思います。
アウトプットとは、実際に自分で書いたり使ってみたりして実体験を通して覚えていくということです。
ピンインが覚えられないという悩みについても、書いて覚えるということがアウトプットにはなりますが、やはりこれも実際に使ってみて、もしくは、試験で実際に間違えたりすることを通して覚えるということが近道のように思います。
単語を覚えることに最短の近道はなさそうです。愚直に何度も繰り返し覚えていきましょう。
最後になりますが、最近中国語学習でも使える良いアプリがいくつか出てきていますね。
スキマ時間にそうしたアプリを使って細切れに覚えていくというのも有効だと思います。
アプリに関しては、また別途後ほどいくつかご紹介しようと思いますので、ぜひそちらを参考にしてみて下さい。
文法
中国語初心者が入門から勉強していく時、まず「時制」が日本語など他の言語と大きく違うことに気づくでしょう。
具体的には時制とは、中国語では、物事が起こった時点、動作がどのような状態にあるかということの2点に着目します。入門から初級までで基本的な内容を学びます。
しっかりとおさえておきましょう。
また、多くの日本人学習者のアタマを悩ましているもう1つのポイントに「補語」があります。動詞や形容詞を後ろから修飾するという、面白い概念ですよね。
初級の後半から出てきますが、補語を理解することが出来れば日常会話の表現力がより豊かになるのは間違いありません。
文法では、「時制」と「補語」の2点をよく理解し、しっかりマスターするようにして下さい。
中国語初心者におすすめの勉強法
それでは初心者の方におすすめの勉強法をご紹介します。
最近の中国語学習者の方に多い目標・ゴールとしては、日常会話を話せるようになりたい、仕事で実際に中国語が使えるようになりたい、といった実践での中国語力を掲げる方が多いです。
ですので、最終的にはコミュニケーションとしての中国語力を身につけるために、初心者の今のうちから、何を意識していけば良いのかについてをお伝えしたいと思います。
まずは発音を身につける
先程もお伝えしましたが、「発音」の習得が中国語学習のはじめの一歩です。
いまはYouTubeでも発音を学ぶことが出来ますね。
映像があることのメリットは、口の形などが視覚的に見て分かるということです。
ネイティブの正しい音と映像を同時に見て聞いて確認をしながら、口や舌の動きを真似して発音練習をしていきましょう。
「声調」は先程その重要性をお伝えしましたが、発音の中でもまずは「声調」を完全マスターするようにしていきましょう!
声調がマスター出来れば、ネイティブに一発で通じる発音はマスター出来たと言っても過言ではありません。
それ以外には単母音・複合母音・子音・鼻母音とありますが、どれも大事です。
ですが、まずは基本となる「単母音」と「子音」をしっかりとおさえていきましょう。
単母音がマスター出来たら、二重母音・三重母音は簡単です。
鼻母音を難しいと思う生徒さんもいますが、どう発音するかポイントをおさえることでマスターすることが出来ます。
正しい発音が定着したと言えるようになるまで、最低6ヶ月間くらいはかかります。
ですので、毎日の発音練習はその半年間は欠かさず、毎日5−10分は行うようにして下さい。
模範とする音源の後に続いて発音し、模範音声と自分の音声がどう違うのか聴き比べ、最終的には模範音声に頼らずとも1人で正しい発音がマスター出来るようにしていきましょう。
単語
発音を覚えたら次は「単語」です。
発音練習の延長線上で、新出単語も音源を模範音声として発音練習をしていくと良いでしょう。
単語は漢字(簡体字もしくは繁体字)だけではなく、ピンインと声調記号(声調)・意味も合わせてセットで見て、聞いて、書いて、口に出して覚えていきましょう。漢字を通して意味を覚えることは簡単ですが、実際に会話となると発音も覚えておく必要があります。
中国語の場合は、私たち日本人は漢字が分かることによって、意味がある程度類推出来てしまうというデメリットもあります。
なので、コミュニケーションとなると、途端に漢字という判断材料がなくなり音のみになるので、不安になり聞き取れない、リスニングが苦手となる学習者の方がとても多いのです。
解決策としては、初心者の頃から、音源をメイン教材として活用していくということを意識していって下さい。音に慣れ、音を覚え、音をすぐに意味に変換出来るようにしておくことが大切です。
文法
中国語で一番大切なのは、「語順」です。つまり言葉の並べ方ですね。
どこに何の品詞が来るのか、それをおさえていくことが正しい語順をマスターすることに繋がります。
ですので、まずは構文を覚えるようにして下さい。
そして、練習問題を沢山解くこと。構文の単語を入れ替えて、出来るだけあなたの日常生活に即した実際に使いそうなフレーズを作ることをしていって下さい。
文法というと、とかく堅苦しく考えてしまい、難しい・苦手と考える生徒さんも多いです。
ですが、私自身、中国北京でほぼゼロから中国語を学び始めましたが、文法をしっかり取り組んでおいて本当に良かったなあと心から思っています。文法を学ぶことは、イコール、ネイティブの中国語における物の見方・考え方を理解することだからです。
その価値観に一つずつ触れた時、なるほどなあと思うことばかりでした。
中国語を学ぶことは、つまり中国人を知ること、に繋がると思っています。
日本人の価値観や物の見方だけではなく、中国語を学ぶことで、中国人の視点も手に入れることが出来る。
それは中国語を学ぶ最大のメリットだと思っています。
ドラマや映画を見る
初心者というと、最初の段階ではどうしてもアウトプットよりもインプットの量が圧倒的に多いため、机上の学習がメインとなりがちですが、時々息抜きとしてドラマや映画を見るというのも良いかもしれません。
中国語のドラマや映画には中国語字幕がついているので、初心者でも楽しむことができます。
また、テキスト(教科書)の中国語ではなく、実際に話される中国語に目と耳で触れることで、リアルなスピード感も体感することができます。
とはいえ、もしかしたらネイティブの話すスピードの速さにビックリして引いてしまうこともあるかもしれないですよね。もし、聞き取ることが出来なかったとしても、焦らずに、最終的にはこのドラマが字幕ナシで聞き取れるようになりたいという目標のために、一つのリスニングの物差しとして、今どれくらい聞き取れているのかどうか定期的に見てチェックしていくのが良いでしょう^^
学習を継続していけば、必ずや聞き取れる日が来ますから、その日が来ることをワクワクしながら、ドラマや映画を上手に活用していって下さい^^
中国語検定やHSKに挑戦する
中国語検定やHSKは初心者でも目指すことが出来ます。
HSKの場合は、1・2級は日本人学習者であれば簡単に合格出来てしまうので、HSK3級から、中国語検定の場合は、中検4級からの受験をオススメしています。
試験合格を目標にすることで、◯級合格という目に見えた成果が手に入りますね。そういう意味で、モチベーションも維持しやすく、また、客観的な指標が手に入るので、入門から上級までの学習プロセスの中での自分の立ち位置(現在地)が確認でき、中国語学習にもメリハリが付きやすいです。
よって、普段多くの生徒さんには、中国語検定もしくはHSK受験をオススメさせて頂くことが多いです。
もし、もう少し中国語が出来るようになってから…と思われているのなら、今から取り組める級がありますので、段階的に資格試験を上手に活用することで、自信をつけながらぜひ更なるレベルアップを目指していってください。
中国語初心者におすすめの教材
ここからは、中国語初心者の方におすすめの教材をご紹介します。
中国語初心者におすすめの学習本
・発音のテキスト
以前も記事に書いたことがあるんですが、テキストだけではなく、Youtubeにもネイティブが発音している動画がUPされている「日本人のための 中国語発音完全教本」は、オススメです。
Youtubeでは、真正面から口の形や、横から見た時、どこから発音がなされているのか確認をすることが出来ます。
・「日本人のための 中国語発音完全教本」盧尤著
・文法のテキスト
文法のテキストに関しては最近出版されたばかりですが、分かりやすい文法の解説(イラスト付き)と練習問題が沢山載っているテキストというのは、今までそう多くはなかったので、待望のといっても良いでしょう。
中国語教育界でも有名な胡興智先生と李軼倫先生がそれぞれ出されたテキスト、どちらもオススメです。
・「チャレンジ!中国語入門編 はじめの一歩」胡興智著
・「はじめての中国語」李軼倫著
テキストは例えばamazonとかのレビューを見て購入するのも良いかもしれませんが、ひと手間でも実際に書店に足を運んでみて、自分の目でテキストの中身を確認し、自分に合うテキストかどうかを見るのも大事なことだと思っています。
あなたに合ったテキストが見つかると良いですね^^
中国語初心者におすすめのアプリ
・「Hello Chinese」
http://www.hellochinese.cc/ja/
中国語初心者の方向けアプリです。
ゲーム感覚で楽しく、効率的に中国語が学べるということで、私たちのコーチングをご受講下さった生徒さんからも好評でした。
スキマ時間で楽しく気軽に学習出来るというのもポイントのようでした。
・「HSK公認単語トレーニングアプリ
https://ch-edu.net/app/
こちらは完全にHSK対策のための単語アプリですが、単語量を一気に増やしたい時、音声を聞きながら、覚えているかどうかの確認を随時出来るという点でおすすめです。
単語を覚えるためだけではなく、リスニング力UPから試験対策まで対応してくれます。
このアプリを使っている生徒さんもとても多いです。
アプリは、やはりスキマ時間がある時に、10分-15分でも取り組めるという点が中国語学習のハードルを下げてくれますよね^^
予めスキマを見つけたら、このアプリをやろう!と、決めておくのも時間を味方につけて効率的に学習をしていく方法かもしれません。ぜひ参考にしてみてください。
最後に
いかがでしたでしょうか。
中国語学習には継続が不可欠ですが、無理せずに自分にあったペースで出来る勉強方法を選び、また中国語のゴールをしっかり設定して勉強をしていきましょう。
今回ご紹介した勉強法で自分にも取り入れられそうだなと思うものがあれば、ぜひ試してみてくださいね。
それでは今回はここまでです。
最後までお読み頂きありがとうございました。

笠島 稚子(笠島式ビジネス中国語コーチング代表)

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